小さな山間の町で在宅ヘルパーとして働く安藤公平。
もともと地元の裕福な農家の次男として生まれ、今まで何不自由なく悪い予感も一切なく暮らしてきた。
最近はバツイチ子持ちの彼女、信子とも同棲生活がはじまり、来年には彼女と結婚を考える様になっている。
そんなある時、信子から最近不審者につけられていると相談をされる。
公平は同級生である町の巡査・熊井に相談するが、その後も不審者の気配はなくならない。
そんな中、公平の兄・慎太郎が経営する農場から一人の外国人研修生が脱走する事件が発生し、この事件をきっかけに公平を取り巻く日常は内側からも外側からも徐々に変化していく。
主人公が暮らす現実的な世界と、主人公の口の中に住む言葉の象徴として「セイタイさん」が存在する世界。この2つの構造を軸に物語は進んでいきます。